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蓼科の週末住宅

一昨日、竣工間近の蓼科の週末住宅へ。山辺豊彦氏同行。小淵沢までJR。車窓から望む八ヶ岳、南、中央アルプス両連峰の峰々が雪に覆われて青空に映え美しい。日曜の寒波がもたらしたものだ。駅に車で迎えに来てもらう。道すがら ゴルフ場の芝が雪に覆われている。現場は最終の家具の工事などを残しほぼ片付いてきた。斜面地に建つ一階部分がRC造、二階部分が木造の混構造、もちろん一階部分は外断熱してある。
二階部分の木造架構が特徴的に見える。山辺さんも感慨無量の様子であった。これは私の事務所と稲山正弘との応答から導き出されたもの。その後に山辺事務所の実証的解析によって実現した木造構造解析の両巨頭による稀有といっていいコラボレーションの結果である。
開口部は例によりトリプルガラス+木製建具である。居間の開口は間口2,7メートルの片引き戸だ。フィックス部分を含めて5,4メートルの幅の開口が前方に開ける八ヶ岳の圧倒的景観を捉える。北の急勾配屋根の一部は跳ね上げられテラスの屋根になるというし掛け。
もちろん屋根集熱システムによって室内気候を快適に維持、極寒期の使用も可能としている。
工務店は連休前の引渡しに備え最後の一仕事である。この夏はクライアント家族が快適で長い休暇をここで過ごすことになるだろう。
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by noz1969 | 2013-04-24 09:48 | プロジェクト

いわむらかずお絵本の丘美術館へ

昨日曜、冬のように寒い雨中、いわむらかずお絵本の丘美術館へ行く。法政の大学院の設計課題の敷地を いわむらかずお絵本の丘美術館周辺の丘に定めた。昨年の勝沼は下吹越さんの発案、今年は私の発案である。どちらも自然景観のなかでの建築の姿と役割について考えるという主題によっている。集合は「広重美術館」その後「もうひとつの美術館」へ。ここは廃校になった築100年の小学校を利用して障害のある人たちの絵画などを展示する美術館であり是非学生の見てもらいたかったところである。企画も優れている。梶原さんという個人の発案で始まったが最近「認定NPO法人」となった。この活動はムサビの芦原義信賞も受賞した。その後こいのぼりがはためく「絵本の丘」へ今日は建築の見学が主、サーベィは明日というスケジュール。いわむらさんの出迎えを受ける、学生は幼児期にいわむらさんの絵本で育った年代である。アトリエを覗かせてもらい退出。この国の木造建築の面白さなど話すが、学生にどれほど理解されてかは不明である。かなり難しかったか。その後古市さん設計の水遊園で遊ぶ。敷地調査を借りてバラエティに富んだ建築体験が出来たのではないか。ここを課題の敷地とする優位を確認する。学生と別れて下吹越さんと帰途につく。車中行きと同じようにあれこれと話す。今年の学会賞作品賞に該当なし、についてなど。
by noz1969 | 2013-04-22 16:32 | 日記

秋川の渓流それから 府中ソーラータウンへ

土曜 あきる野市の改修の現場へ赴く。友人の育った家がある。それに手を入れて家族の集う場にしようと言う計画である。二階建ての普通の家を平屋に、そのうえ すべての部屋を畳敷きにし、周囲に長い庇を廻す。出来る限り本格的な日本家屋を目論む。何をとっても今回初のことばかりの計画である。仕事なのか、遊びか、ちょっとわからない。大工と相談しながらの仕事となる。母屋の改修のほかに庭のはずれに湯屋を独立して建てる。主人は風呂に入り庭に出て風に当たり休む。ちょっと飲むかも知れぬ。「あづまや」も要るだろう。この仕事の打ち合わせは友人にとっても私にとっても実はその後のそばやでの食事が本当の目的となっている。店は秋川沿いの景色の良いところにある。スモークした山女、桜海老のかき揚げで日本酒を飲みゆっくりそばを食う。隠れた名店、所在は教えたくない。
その後府中のソーラータウンへと向かう。数棟を残し工事は終盤にかかっている。家々に囲まれた中庭=コモンの設えも全貌を見せてきた。雨水タンクに備え付けられた井戸ポンプも作動している。中庭の上に北側の公園のケヤキが新緑を輝かせている。コモンの緑も数年を経ず繁茂してこの緑とつながるだろう。きっとほかに無い有用で安全な共有地となるに違いない。
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by noz1969 | 2013-04-14 14:56 | 日記

窒素飽和

以前「大気を変える錬金術」みすず書房http://www.msz.co.jp/book/detail/07536.htmlを読んでかなり驚いたことがあり、この本を多くの友人にも勧めた。ハーバーボッシュ法による大気中の窒素の固定についての本である。
最近太田 猛彦「森林飽和」という本を手に入れようと 検索している中で国立環境研究所のHPに偶然たどり着き、渡邊 未来さんの「研究ノート」を読むに至った。タイトルは「森林から窒素が流れ出す -筑波山の窒素飽和-」 概要は1.窒素化合物の増加と森林の窒素飽和と2.日本における窒素飽和と筑波山の水質調査そして3、まとめ、というものである。
「大気、、、」の読了後に思った懸念がよみがえったが、温暖化のつぎにこの問題が控えているのか??
http://www.nies.go.jp/kanko/news/27/27-5/27-5-03.html
by noz1969 | 2013-04-12 14:49 | プロジェクト

日土へ

昨週末 野沢は参加できなかったのだが 事務所のスタッフは挙って日土小学校の見学会に参加した。熊本の現場から阿蘇の外輪山を経て別府からフェリーで八幡浜へ。
ワールドモニュメント財団のモダニズム賞受賞もあってか、ミカン畑に囲まれたのどかな学校にはたくさんの見学者が集まっていた。有名な小川に張り出すバルコニーもさることながら、階段から光庭をはさんだ2階廊下が大変気持ちの良い場所だった。光庭に面した壁を1階より2階を引いてずらし、子供が腰かけて少し本を読めるように600程度腰上下で壁をずらしてベンチを作り、鉄骨の方杖で受けている。高さを抑えてスケールが制御されていたり、構造壁と開口部の軸をずらして間に棚や机を作ったり、開口部を外付けにして枠をできるだけ細く見せる引き込みの納まりになっていたり、構成を分けて鉄骨と木を使い分けるディテールなど大変勉強になった。設計の印象は控えめで、軸組もシンプルだが、こうして多くの方々が尽力してきれいに再生された理由が少し分かったように思った。小川や山との関係が開放的で本当に気持ちよく、たまれるお気に入りの場所ができ、見ているこちらが楽しくなる。つくったものに人が表れるというが、背筋が伸びる思いがした。(藤村)
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by noz1969 | 2013-04-04 10:36 | 日記

奥村昭雄を思い出す会

昨日の午後 目白の自由学園、明日館で「奥村昭雄を思い出す会」があった。雨模様の天候ではあったが実に多くの参加者があった。700名にならんとする人であったという。庭の桜の老樹はまだ見事な花を咲かせていた。各部屋に家具、建築、博物誌の展示がなされ、たくさんの資料は読み解くのが大変なほどであった。たった数時間の充実した展覧会、とでも言う風情であった。私の役割は上階の暖炉の前で「炉辺談話」を行うというものであったが高間さん、梅干野さん、宿谷さんお三方の話を聞きながら実は奥村を含め多くの人の仕事が何らかの意味で少年期の環境と不可分でありその後の体験とつながりながら生長していくものであることを改めて思った。当初三つのグループに分けて談話を考えていたのだが、そうはせず御三人の席に内田祥哉さんが加わる形で談話は継続しながら進行した。奥村まことさんももちろん傍らに居てその間ずっと談話に参加してくれていた。各々の記憶の中から話された 学会のパッシブデザインの委員会のこと、建築資料集成「物品編」のことなどを聴きながら一見 アカデミズムから距離を置いていたように思われがちな奥村のもうひとつの面を確認することにもなったと思う。学生時代に奥村昭雄、まことは東大の吉武先生門下が作った、「LV研究会」にもぐりこんでいたことなど当時の横つながりの交流が今日までつながっていることの確認も出来た。終盤松隈さん、藤岡さんが加わり歴史の中の吉村、奥村を探ったが、内田先生が世界のモダニズムのなかで吉村、奥村の木造の仕事がいかに貴重なものであるかを語り、「家具の仕事の質に驚く」と話されたことをここに明記しておきたい。
談話の終了後 私はワイングラスを手にしながら会場に多くの知己を見つけて懐かしいときを過ごした。奥村は既にいない。しかし奥村との応答、それを繰り返した時間の記憶は私たちの体内に沈積しているはずである。私たちのこれからの仕事はその意味で奥村の考えいたこととつながるものであるはずではないか。出来る限り考えることをあきらめない 面白いことを作り出すことを継続していこうと思う。
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by noz1969 | 2013-04-03 16:58 | 日記