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ヘラルド翻訳No.15

ヘラルド翻訳No.15 2011/6/20 

日本では福島から遠く離れた場所でも緊張する状況が存在する

日本敦賀発  一面掲載記事   記者名 タブチ ヒロコ

3・11以前に被害を受けていた120億ドルの核計画が安全性に問題ありと窮地に追い込まれている


福島から南西に500km離れた半島にある田舎町の原子炉では技師たちが福島とは異なる危険な苦労を強いられている。 国の政策として始められた高速増殖炉もんじゅだが初めからトラブル続きの原子炉であり不安定なため停止されたのは3.3トンもの装置が原子炉の内部に落下したことで炉心の中に置かれているプルトニウムとウラニュームの燃料棒に対して制御が不能になったためである。

技師達は昨年8月の事故から再三に渡って装置を元に戻す試みを行ったがその作業は暗礁に乗り上げている。 今週にもまた再開する見込みであるものの、
もんじゅでは冷却用に可燃性の液体ナトリウムを大量に使用しているためその作業は危険なものになると専門家は警告している。 

もんじゅ原子炉は資源の乏しい日本において国のエネルギー政策の根幹をなすものと位置づけられていて、近い将来核燃料を作り出しかつまた再利用を即するものであるが、もんじゅは日本での原子力に対する野望とそれがはらむ危険の対立構造を表している。 

これは120億ドルの国家計画であるが安全に関しては終始問題続きであった。
1995年に火災を起しこれによって14年間停止の憂き目に会ったのだが、この火災は今回の福島第一の災害以前で起きた深刻な日本での原子力発電所の大事故の一つとされている。  このとき県と市町村は会社がヴィデオ画像を捏造することで事故の規模を小さく見せかけたことを見抜いた。 この時の会社の責任者は資源エネルギー庁がこの事故の回復には2,190万ドルもの費用がかかると発表をした後自殺した。 そしてこのもんじゅもその他の原子炉と同様に活断層上に建っているのだ。

この落下装置が取り外されたとしても原子炉再開は過去の経緯を鑑み且つ、プルトニュームを燃料に使用しているため危険であると発言するのが日本の原子力政策の監視を行う、原子力資料情報室共同代表の伴英幸氏である。 もんじゅは人口150万の京都から100kmのところにあり、深刻な事故が起きるとその高速増殖炉設計を考えるとチェルノブイリ事故と同様又はそれ以上の反応を起すとことになると専門家は言う。 

もんじゅに反対を唱える人々はこの計画が立ちあがった1970代から反対を唱えてきた。 反原発福井県民会議(?)の事務局長であるオギソミワコ氏は
“日本で最も危険な原子炉”“日本で最も無意味な原子炉”と述べた。

安全の改善、多大な交付金と公共事業を国が約束することで地元市町村の同意をとり再開の運びにいたった。 福井県は原発誘致にもっとも積極的な県でありすでに14機の原子炉が建設されていてそれに続くのが福島県の10機となっている。

もんじゅは20105月に再開されたもののわずか3ヵ月後には、3.3トンの燃料を送り込む装置が固定用のクラッチがはずれたために圧力容器に落ちる事故を起した。1991年の試運転から20年たったがこの原子炉の発電はわずか一時間分と言われている。

日本ではもんじゅで諸外国があきらめて久しい技術を極めようとしてきた。数十年も前アメリカを含むわずか数カ国のみが同じことを試みたものの、技術的に非常に困難であることと、兵器級のプルトニュームが繰り返し生産されることに対しての恐れからほとんどの国が計画を諦めたのだ。

しかし日本は頑なに計画の続行を選択した。 菅首相が首相に就任した2009年9月から国家予算削減が行われたにもかかわらず、もんじゅの予算には手をつけてこなかった。

政府の計画では2050年までにもんじゅを使って高速増殖炉の商業利用のための技術開発を行うというものであった。 菅首相は最近になって原子力政策の洗い直し作業に必要性を説いたが、もんじゅ原子炉の将来については言及しなかった。 

専門家によるともんじゅにしがみ付くこの様な姿勢は昔から日本が原発を地域社会に売り込んできたことに根ざしているとしている。 市町村が原発誘致になびくように日本政府は数十年にもわたって高い放射線量の使用済み核燃料は地元に留め置くことなく、それを新たな燃料として繰り返し使用するものと地域を説得してきた。

原子炉燃料サイクルの一部を諦めることは、政府が市町村に対して使用済み燃料を永久に留め置くことを説得しなければならなくなる。

“どんな市町村でもそんなことを受け入れるところは無く、ここにきて日本の全ての原子力計画が容易に進めなくなる事態になった”と発言するのは京都大学原子炉実験室で高速増殖炉の研究員であった小林けいじ氏。

技術は常に危険と抱き合わせである。 商業用の原子炉では通常冷却には水が使用されるが、もんじゅ では1,600トンもの液体ナトリウムが使われるがこれは非常に危険な物質で簡単に水、空気に反応する性質をもっている。
およそ1,400トンの毒性の高いプルトニューム燃料が原子炉内にあるといわれ、それがウラニューム使用の軽水炉よりもより危険性が増大すると専門家は述べるのだ。 

そうは言っても もんじゅ の再開は始まっている。 昨年10月には作業員がクレーンを使用して100kgの荷重をかけ落下した装置を吊り上げようと試みたものの、24回の失敗のあと諦めたのは原子炉に負担をかけることを恐れたからであった。

5月半ばから作業員は異なる戦略で新たな試みに取り組みを始めた。それは様々な工具を使用して原子炉のふたについた障害物を取り除く作業で今週にも原子炉のふたの一部を取り外す作業をおこなうものとされる。

作業に当たって作業員は別の危険にも直面する。 原子炉内にはアルゴンガスが注入されることでナトリウム燃焼を抑えるのだが、密閉された空間では窒息状態を引き起こすからである。 そして今以上に原子炉の下に落ちることにでもなれば被害はより甚大になるのだ。 原子力機構は今月末までにはその作業が終了するとしていて、原子炉再開前までに大掛かりな安全検査をおこなうことで地震や津波に対処するとしている。 

“落下した装置は今回必ず取り出す”と発言するのは福井原子力技術研究所のタケダ トシカズ氏で最新の原子炉修理を承認した政府の委員会の長である。
技術者により取り外しの手順は再考され、クレーンの取り扱いを完璧な状態に保つことで装置を原子炉内から取り出す計画であるとするとされる。

装置が取り出された後厳しい検査を行うことでパーツの確認や損傷が無いかを詳しく調べるという。 摂氏200度まだで温度の上がった液体ナトリウム冷却材であるがために、落下した装置が原子炉に与えた影響がどれほどのものなのかを正確に把握するのは不可能と言われる。 タケダ氏いわくそうであっても もんじゅ 一年以内の再開のための準備終了を目指していると述べた。
“日本には原子炉燃料サイクルは必須。それは日本の燃料供給は永遠ではなく、ウラニュームは数百年プルトニュームは数千年も持続するから”と述べた。


福島のつまずき  記者名 Ken Belson

東電は福島第一に設置中の放射線除去システムが開始わずか5時間後に機能せずに停止し、原子炉冷却の努力が後退したと発表した。 土曜日の発表ではこのシステムは原子炉冷却用の水から油、放射性物質、塩分を除去する設計なのだが停止してしまった。 ろ過システムの導入は原子炉内に溜まった放射能に汚染された数万トンにも及ぶ水の保管所不足を補うためのものであった。
汚染水タンクは地下に置かれたりその他の保管場所におかれているが、全てが数センチを残し満杯とされていて、低レヴェルとはいえ数千万トンもの汚染水が海に棄てられるのも時間の問題とされている。
by noz1969 | 2011-06-21 17:56 | 日記

みんなで決めよう 原発国民投票のこと

「みんなで決めよう 原発国民投票」のことを一部新聞紙上でご覧になった方もあるかもしれません。とはいえ記事は小さく広く多くの人々に知ってもらうことが出来ていないようにも思えます。メディアはまだ戸惑っています。

http://kokumintohyo.com/
by noz1969 | 2011-06-21 11:05 | 日記

保立 道久さんの研究雑記というブログ

かぐや姫と王権神話 ~『竹取物語』・天皇・火山神話 (歴史新書y) の著者保立 道久さんのブログを時折見ています。貞観津波の関連情報を探す中で知った方です。この著書も手に入れ興味深く読みました。火山と地震がこの国の人々の考え方の根本にあることを確認しました。こうした様々な思索が 豊かに存するのにそれを無視する「無知」が強大に存在したことがいまさらながら残念です。以下は最新の記事の転載です。

保立 道久さんの研究雑記というブログは http://hotatelog.cocolog-nifty.com/blog/  です。

以下連載します。

2011年6月19日 (日)
福島第一原発の状況がたいへん心配である。

 福島第一原発の状況がたいへん心配である。このままでは汚染水がさらにあふれる可能性がきわめて高いと思う。

以下は、金融ファクシミリ新聞のTOPインビュー「情報を開示し子供と妊産婦を守れ」という松本市長菅谷昭氏の談話である。私は余震・大雨その他の状況によってきわめて深刻な事態が導かれる可能性は依然として強いと思う。
 早く地震論について歴史家として語りうることを最後まで確認したいと考えている。

聞き手 編集局長 島田一

――今や日本国民は何を信じればいいのかわからない状態だ。チェルノブイリ原発事故の医療支援活動を5年半にわたり従事されたご経験からいかにお考えか…。

菅谷 もはや、国、東電、安全保安院の3つとも信じられないというのが一般論だ。日本国民は、自国の政府が信じられないという一番不幸な状態にある。また、そういった大変な状況にあるということを、政治家たちの多くが認識していないということも、さらに日本国民を不幸にしている。そんな中で民主党だの自民党だのといがみ合っている日本という国は、国際レベルで馬鹿にされても仕方がない。残念だが、海外からの日本の評価は本当に落ちてしまっている。国家の使命とは、国民の命を守り、国を守ることだ。確かに産業経済も大事かもしれないが、国民の命があってこそ、その上に産業経済があり、金融があり、国際的な立場がある。私は今のような状況を見ていると本当に残念で、寂しくて仕方が無い。

――次から次に後出しで悪いニュースが発表されている。このような政府の対応の仕方については…。

菅谷 非常にまずい。それは、誰も原発事故を身近に経験したことがないために、何もわからないからだ。私は、チェルノブイリで経験してきたことをもとに、事故発生時から「最悪の事態を想定して対策を考えておくべきだ」と主張してきた。しかし結局、今回の事故で政府や東電は何ひとつ対応出来ていなかった。すべて経験がないからだ。そもそも、自然災害と原子力災害が全く違うものだという認識も、今の日本人には少ないと思う。被災者には大変お気の毒だが、地震や津波の瓦礫だけであれば、みんなで力を合わせて片付ければ、そこは必ず復興して住めるようになる。阪神淡路大震災の時も、日本人の皆が頑張って、その能力や財力を集中したことで現在の兵庫県のように見事に復興した。しかし、放射能災害では汚染された場所に再び定住することは基本的に難しい。実際にチェルノブイリ原発事故が起きた周辺30キロゾーンは、25年たった今でも強制避難区域が解除されていない。それだけ土壌汚染が酷いということだ。

――避難区域にしても、徐々に拡大させるような方法ではなく、まずは50キロ圏外に避難させて、その後、安全を確認しながら範囲を狭めていくような方法をとるべきだった…。

菅谷 私は事故当初からマスコミなどの取材に対して、最低30キロ圏外に避難するように言ってきた。そして、最悪の事態を想定して、放射性ヨウ素による内部被曝から子供を守るために、無機の安定したヨウ素剤を飲ませるという放射性物質のブロック策を提言していた。しかし、内部被曝がどういうものなのかも知らず、中央政府には、松本という地方から発せられた声はまったく届かなかったのだろう。暫くたってから、そういった提言が当たっているということで報道関係等から呼び出しがかかるようになったが、放射性物質が体内に入ってしまってからヨウ素剤を内服したところで、もう遅い。一旦、体内に入った放射性物質は身体の中にとどまって被曝し続ける。そういった意味でも、日本は本当に不幸な国だ。

――内部被曝の問題は、今一番の心配事だ。特にこれからの日本を担う子供たちのことを考えると、放射能被曝基準をもっと慎重に議論する必要がある…。

菅谷 基本的にICRP(国際放射線防護委員会)では、一般の人の年間許容被曝量を、内部被曝と外部被曝を合わせて1ミリシーベルトと定めている。20ミリシーベルトというのは、放射線に携わる人たちが非常事態に陥ったときの許容量だ。「非常時」と「居住する」という状況では訳が違う。もともと原発推進派だった小佐古東大教授も、20ミリシーベルトを小学生などの基準に認めることは出来ないとして内閣官房参与の辞表を出したが、あの時、彼の口から「自分の子供だったら」という言葉が出た。それが本当の人間のあるべき姿だと思う。私は外科医なので、手術をする場合は必ず、「患者が自分の子供だったら、妻だったらどうするか」と考え、当事者意識を持つようにしている。

――食品の安全性については…。

菅谷 原発大国日本において、これまで食品における放射性物質の基準値がなかったというのは驚くべきことだ。今回の事故があって初めて厚生労働省は、ICRP(国際放射線防護委員会)とWHO(世界保健機構)とIAEA(国際原子力機関)が決めている値を参考にして、日本独自の暫定規制値を定めたのだが、私はその時の食品安全委員会への諮問に呼ばれて参加した。委員会のメンバーは、基本的には学者ばかりで実体験のない人たちだ。私はそこで、「規制値は出来るだけ厳しくした方が良い」と提言した。もちろん、私も自治体のトップという立場から、生産者の立場も理解しており、何でもかんでも厳しくしてしまうのが良いわけではないということも理解している。ただ、今回の場合、子供たちのためを思うならば、厳しくしておかなくてはならない。大人については、基準値以下であれば仕方が無いとして口にするものでも、せめて、子供や妊産婦はきちんと守ってあげなければならない。しかし、会議では「甲状腺がんは性質が良いから命には関り無い」と、平然と言う学者もいて愕然とした。私はチェルノブイリで、小さい子供が癌の手術を受けて、毎日切ない思いを抱えているお母さんたちを実際に見ているから分かる。こういった思いを抱える人たちを、これ以上出したくないから、規制値も厳しく設定すべきだと思う。しかし、そういった光景を目の当たりにしたことの無い人たちには、癌に侵された子供や、その母親がどれだけつらいものなのか、どれほど切ないものなのか、わからないから、放射線の専門家という立場で意見を述べ、それをもとに規制値が決まっていく。日本ではこういった実体験を持たない人たちが、政府の諮問委員会に入って色々な物事を決めていってしまうということを初めて知り、驚いた。国民の本当の立場など考えていない。それはとても恐ろしいことだと痛感した。私は、食品に関しては、汚染されているということが分かっているのであれば、乳幼児や学童、妊産婦はできる限り口にしない方が良いと思う。被曝許容量にしても、学者によって20ミリシーベルトで大丈夫と言う人もいれば、駄目だと言う人がいるが、それは結局、放射線被曝に関して将来のことがよく分かっていないからであり、そうであれば、厳しい基準を適用するのが当然だと思う。「あまり厳しいことを言うとパニックになってしまう」と考えて緩い基準を推奨し、「でも、30年後のことは私にはわかりません」というようなことは、無責任ということに尽きる。

――チェルノブイリ事故では、政府が情報を隠蔽してしまったことが一番の問題だった…。

菅谷 当時、旧ソビエト連邦の中で一番大きな祭事だったメーデー直前の4月26日にチェルノブイリ事故は起きた。それは国民に知らされること無く、子供たちは学校のグラウンドで、国をあげての一大イベントのために一生懸命リハーサルに励んでいた。その結果、被曝した子供達が癌に侵された。放射性物質に汚染された地域と知りながら、今もその場所に住み続ける人ももちろんいるが、そこに住む子供たちは、免疫力の低下で感染にかかりやすく、貧血の症状も出ている。また、そういった母親たちから新たに生まれる子供たちも、子宮内胎児発育遅延で、低出生体重児や未熟児となる確率が高くなっており、早産も多いという。こういった現実を、日本の人たちは知らない。政府や東電、安全保安院は、時間をかけて小出しに情報を公開していけば国民の気持ちが収まると考えているのかもしれないが、とんでもない。それは、放射能の怖さを知らなすぎる行為だ。今、現実に日本で汚染された地域に住んでいる人たちは放射線を浴び続けている。それは、チェルノブイリとまったく同じ状況だ。先日ようやく発表されたメルトダウンという最悪の事態についても、放出された核種が何で、どの時点で、どの程度放出したのか、汚染状況がまったく国民にオープンにされていない。測れないといっているが、そういうことを言っている事自体、本当に日本は不幸な国だと思ってしまう。きちんと数値を把握して汚染マップを細かく出さなければ、日本国民は納得しない。二度とチェルノブイリのようなことをしてはいけない。情報はきちんとディスクローズし、とりわけ子供と妊産婦を守らなければならない。

――福島の子供たちは、皆疎開させるべきだ…。

菅谷 松本市では、市営住宅や教員住宅を利用して学童を持つ避難家族の受け入れを行っている。こういったことは、政府が考えなくてはならないことだ。先日発表された米国のデータをみると、福島県が広範に汚染されていて、それはかつて私が住んでいたチェルノブイリの汚染地の値よりも高いものだ。正確に内部被曝検査をするには高度な設備が必要で、大人数を一気に行うことはとても難しいが、せめて子供たちには長期にわたり定期的な健康診断を行う必要があるのではないか。

――現在、汚染された地域にいる人たちが自分の身を守るには…。

菅谷 放射能災害から自分の身を守るには、とにかく逃げるしかない。本当に心配するのであれば海外へ、日本国内であれば西の方へ。それも難しければ、比較的汚染の少ない場所に住むしかない。放射性物質は大気中に浮遊し、風によって飛んでいく。そして、雨が降ることで地表に落ちる。チェルノブイリでは、原発から300キロ離れたところまで放射性物質が運ばれて汚染地になったところもある。日本でも、神奈川県のお茶の葉や長野市の汚泥からセシウムが検出されたことを考えると、放射性物質はあらゆるところに飛んでいると考えられて当然だ。そういった国民の不安を少しでも解消するために、地域毎にセンサーを設置して放射線量を明確にしたり、食品に安全表示を義務付けたりする必要がある。こういったことに対して、国はもっと迅速に動くべきなのに、まったく国民の気持ちが分かっていない。この政府の危機意識の無さは、経験が無いからなのだろうか。日本の政治を動かしている方々が党派を超えて、今の福島の状況をもっと自分のこととして捉え、「自分の子供だったら、自分の孫だったらどうするか」という思いで、すべてのことに、政治屋ではなく、真の政治家として真正面から取り組んでもらいたいと、つくづく思う。(了)

菅谷昭氏……01年にベラルーシ共和国より帰国し吉川英治文化賞受賞。04年3月14日に松本市長選で初当選。同28日に同市長に就任。
る。
by noz1969 | 2011-06-20 11:35 | 日記

フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング 2011年6月7日版

フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング
2011年6月7日版の翻訳記事を転載します。

第一面

ドイツの単独行動に不機嫌なヨーロッパ

フランスのエネルギー大臣がEU緊急会議を要請

F.A.Z. ベルリン/ブリュッセル6月6日
ドイツ連邦政府と連立議員団は2022年までに段階的に原子力エネルギーから撤退するための法案を出発させ、ノーベルト・レットゲン環境大臣(CDU)は、これによりここ数十年間続いた紛争は社会的コンセンサスのうちに収束したと述べた。しかしヨーロッパの他の国々ではこの月曜日、ドイツの「単独行動」は他の国々のエネルギー安定供給を危険に晒すものだと懸念する声が顕著になっている。フランスのベソン・エネルギー相は月曜日、EU加盟国エネルギー相の緊急会議を要請し、またテレビ番組において、EUエネルギー委員のエッティンガー氏に月曜日中にもその会議を準備するよう依頼するつもりだと述べた。彼によると、ドイツの原子力発電所の閉鎖は全ヨーロッパに影響を及ぼすにもかかわらず、ドイツ連邦政府はヨーロッパのパートナー国との意見調整を十分に行っていない。
 一方エッテインガー委員のスポークスマンは月曜日にブリュッセルで、EU委員会はベソン氏からまだ何も正式な文書を受け取っていないが、いずれにしても、同氏が要請している特別会議を招集できるのは、彼ではなく評議会議長だけだと述べた。委員会の指摘するところによれば、ベソン氏はその前の金曜日にルクセンブルクのエネルギー閣僚会議でこの主題について意見を述べる機会が与えられていたのに、顔も出さなかったという。ライバッハ所在の欧州電気ガス規制局グループ(ERGEG: EU加盟諸国のエネルギー監督機関から成る)は、ドイツ政府が自分たちときちんと意見調整を行わなかったことについて、多くのヨーロッパの国々が機嫌を損ねていることを認めた。その説明によると、ドイツはこれまで需要ピーク時には多くのEU諸国のために電力供給の緩衝役を務めてきている。したがって、ドイツの原子炉が停止すれば、真夏や冬の寒冷期に停電が起きる可能性が増大するという。さらに、ドイツの脱原発は近隣国を巻き込んだ電力価格の上昇に繋がるとされる。脱原発の動きに関してはパイオニア的な役割を演じているオーストリアにおいてさえ、ドイツの政策転換が及ぼす将来の電力供給への影響ついて懸念を表明する声が高くなっている。

第二面

模範的と評価するのは緑の党のみ

フランスはその需要のピーク時にドイツの電力に頼ることはもはやできないと覚悟を決めた。国内の政治に関してもサルコジ政権への圧力が高まっている。

ミカエラ・ヴィーゲル

パリ6月6日
ドイツの脱原発に対してフランスは神経質な反応を示している。原子力エネルギーへのフランス人の無条件ともいえる支持が崩れ始めている一方で、仏政府は今回のドイツの単独行動を自分たちへの挑戦と見ている。エネルギー大臣のエリック・ベソン氏は月曜日、ドイツの決定がヨーロッパのエネルギー政策に及ぼす影響について論議するため、EUエネルギー閣僚緊急会議を開催するよう求めた。彼はLCIテレビに出演して、月曜日中にエネルギー担当のEU委員ギュンター・エッティンガー氏にその会議の準備を依頼するつもりだと語った。連邦政府がこれまでヨーロッパの他の国々と意見調整を図っていないことを彼は遺憾に思っている。ドイツ原発の閉鎖は欧州全体に影響を及ぼすことになるという。
フランスはこの夏のエネルギー供給が逼迫する可能性に備えている。同国のエネルギー業界はここ数年ずっと、外国への拡大のために発電所と送電網を近代化する業務を引き延ばし続けてきたため、過去において例えばブルターニュやプロヴァンスの一部の地域で幾度も電力不足に見舞われており、そのような逼迫時には電力をドイツから輸入していた。しかしドイツの原子力発電所が閉鎖されれば、今後はそれができなくなってしまう。昨年フランスがドイツから輸入した電力は16.1テラワットアワー、輸出電力量は9.4テラワットアワーだった。
さらにドイツの脱原発でフランスの国内政治にも圧力がかかっている。フランスでもこれまでに原子力エネルギーへの依存度を減らすべきとの声が多数派を占めるようになった。国内消費電力の4分の3は同国の58基の原子炉で賄われている。世論調査会社Ifopが行った最新のアンケート調査では、最近の福島原発事故を受けて、国民の62パーセントが今後25年ないし30年以内に脱原発を実現すべきと考えており、15%はそれよりも早期の脱原発を望んでいる。エネルギーの問題は2012年の春に行われる大統領選に向けての最重要テーマの一つとなるだろう。サルコジ大統領は「気候に優しく」かつ最高レベルの安全基準を満たす原子力産業の強化に肩入れする旨を明確にしている。彼は福島の災害ののち東京に駆けつけた最初の国家元首で、ドーヴィルでのG8サミットの機会を利用して原子力発電所の安全義務を訴えた。しかしサルコジ大統領はドイツ政策に追随する他のヨーロッパの国が出てくることを恐れている。彼が国営の原子力企業アレヴァのCEOアンヌ・ロベルジョンにドイツ政府の「単独決断」を公式に批判させたのもそのためである。ドイツはEUの温暖化防止目標の達成を妨害していると彼女は言う。「ドイツは原子力施設で発電している国々から電力を輸入しなければならなくなる。これがまともな論理と言えるだろうか。」とロヴェルジョン女史は「ジュルナル・デュ・ディマンシュ」で疑問を呈している。
それに対し環境政党の「ユーロップ・エコロジー・緑の党」はドイツの脱原発を模範と見なしており、先週末に同党は反原発派のセシル・デュフロを正式な党首に定めた(訳注: それまでは仮の全国書記)。デュフロ女史は原子力に関する国民投票を求めるとともに、脱原発を社会党との連立の条件にしたいと考えている。しかしヂュフロ女史は予備選には出ない。大統領選挙の候補者として有力視されているのは、前予審判事のエヴァ・ジョリとTV司会者の二コラ・ウロである。ウロ氏は自分の設立した基金のために国営電力企業EDFから財政援助を得てきたが、福島の事故を機に原子力エネルギーとは最終的に手を切ることに決めたという。
一方社会党内ではエネルギー政策に関する姿勢は分かれている。党首のマルティーヌ・オブリーは大統領選に向けた党計画の発表の席で、「個人的には」脱原発を自党のプログラムに組み込みたいと述べたが、それについてはこれまで異論が出ているという。社会党の予備選に出馬する前党首フランソワ・オランドは、フランスのエネルギー政策の独立性を保障するものとして原子力プログラム擁護の立場をとっている。彼は「ユーロップ・エコロジー・緑の党」から新戦略を押し付けられることを拒否した。リオネル・ジョスパン首相(1998-2002)の下での最近の左派政府は、ベルリンで社会党・緑の党の連立内閣が脱原発を協議していたときでさえ、原子力エネルギーに関するコンセンサスを議論のテーマとして取り上げたことはなかった。緑の党の党首デュフロは、現左派陣営の力関係が自党に有利に作用して脱原発を貫くことができるのではないかと見ている。「我々の強みは、支持者がどういう背景を持つかではなく、彼らが何を目指すかを重視している点にある。」

経済欄

エネルギー機関がドイツの単独行動を批判

IEAは他の欧州諸国への影響について警告/ガスの重要な役割を予想

ロンドン6月6日
ベルリンの連邦内閣はこの月曜日に急速な原発の実施に踏み切ったが、国際エネルギー機関(IEA)はドイツの単独行動による全ヨーロッパへの影響について警鐘を鳴らしている。「一つの国がヨーロッパ全体のエネルギー保障を妨害する恐れがある。」IEAの田中伸男事務局長はロンドンで記者を前にこう語った。彼の主張によれば、発電のために今後も原子力を使用するか否かは、個々の加盟国のレベルではなくEUの枠組みの中で決定されるべきである。
先進工業国の中央研究機関であるIEAはまた、ヨーロッパの経済大国が原子力に背を向ければ、EUの温暖化防止目標の達成が困難になると懸念している。原子力を放棄するとなれば、電力供給に支障が生じることのないようガス、石炭等の化石エネルギー源の使用量が増えることが予想される。
福島原発の災害の後でも、自ら日本人である田中氏は、二酸化炭素の発生を最低レベルに抑えることができ従って大気温暖化防止に寄与する原子力エネルギーは不可欠であると考えている。「気候に害を与えない経済成長を達成する上で、原子力は今後も重要な役割を担うことになる」と田中氏は言う。しかしIEAは同時に何年も前から、再生エネルギーへの国家支援、石油・ガスへの多額の助成金の廃止、エネルギー有効使用等の必要性を説いてきた。
原子力を使わないとなれば、ドイツは当面ガスの輸入量を増やさなければならないはずだとIEAのチーフ・エコノミストのファティ・ビロル氏は言う。「われわれは今、ガスの黄金期を迎えようとしているのか。」これはグローバルなガス市場を目指すエネルギー科学者たちが月曜日に発表した分析結果である。新しい大きなガス田が開発されているため、将来入手できるガスの量は石油よりも多く、燃やしても石油や石炭に比べて気候を害する度合いが少ない。何よりも今後の数十年間にさらに大量のエネルギー消費が見込まれる中国やインドなどの新興国では、これまでに比べて格段にガスへの依存度が増すだろう。
IEAの見積もりでは2035年までにガスの使用量は50%以上増加すると予想され、これはグローバルなエネルギー消費量の4分の1強に当たる。追加需要の約40%は従来とは異なるガス埋蔵源の開発強化によりカバーできるだろう。特に米国では既に今日の時点で、粘板岩の塊に含まれるガスの採掘がエネルギー市場に革命をもたらしつつある。
しかし研究者たちは、これまでと異なる類のガス採掘において環境保護が十分考慮されてない点を問題視している。「エネルギー産業がガスの黄金期の到来を待ち望むのであれば、彼らは同時に黄金の安全基準を設けなければならない」とビロル氏。でなければ、新規のガス埋蔵地の開発は社会から受け入れられないであろう。技術面で費用のかかる採掘方法は議論の余地があるが、その理由は、粘板岩中のガスを採掘する場合に水と化学物質の大量の混合物を用いて岩層を爆破しなければならないためである。ヨーロッパにおいては、特にポーランドでこれまでにない新しいタイプのガス埋蔵地が存在すると推定されている。
by noz1969 | 2011-06-13 11:27 | 日記

ディツァイト、ラリベラシオン翻訳記事 

ドイツの脱原発決断について当地ドイツ、と隣地フランスの新聞記事の翻訳が手に入りました。転載します


ドイツ
Die Zeit(ディ・ツァイト)紙
2011年6月6日

エネルギー変換: 内閣は2022年以前の脱原発を決定。

原子力発電所の閉鎖と再生エネルギーの支援
内閣は脱原発を決定、既に7月の時点でそのための法が発効する。

連邦内閣はキリスト教民主連合(CDU)/キリスト教社会連合(CSU)/自由民主党(FDP)連立内閣エネルギー変換のための法案を可決した。その核となるのは原子力法で、2021/22年までにすべての原子力発電所が段階的に停止されることを確定している。それに代わって、再生可能エネルギーの大々的な振興を図る。

さらにそれに絡んで、送電網の迅速な整備が必要となる。中でも、北部で発電される風力による電力を南ドイツに送るという課題に取り組まねばならない。南部では最終的な原発までの10年間に原発が閉鎖されることになっている。加えて、市民にもエネルギー節約を促し、そのために建築物省エネ対策を支援していく。

即座に停止される原発に続き、その後も運転を続ける9基の原発は計画に従って下記の通りに閉鎖される。
2015年 グラフェンラインフェルド(バイエルン)
2017年 グンドゥレミンゲンB(バイエルン)
2019年 フィリップスブルクII(バーデン・ヴュルテンベルク)
2021年 グローンデ(ニーダーザクセン)、ブロクドルフ(シュレスヴィヒ・ホ
      ルシュタイン)、グンドレミンゲンC(バイエルン)
最後の原発として、2022年にイザール(バイエルン)、ネッカーヴェストハイム(バーデン・ヴュルテンベルク)、エムズラント(ニーダーザクセン)が停止される。

連邦政府のノヴェルト・レットゲン環境大臣によれば、加速化された脱原発はドイツの経済・社会発展のマイルストーンであり、初めて包括的なエネルギー構想が打ち出されたことになる。CDU所属の同大臣は内閣決定の後、今回の法改正に付いて「我々は社会的なパイオニア・プロジェクトを開始する」と語った。

連邦政府のペーター・ラムザウアー建設大臣は、脱原発を受けて今までより格段にエネルギー節約が必要になると述べた。同氏の説明によると、「一次エネルギーの70%は交通と建築物の分野で消費される。」従ってそこでのエネルギー節約の可能性も非常に大きく、しかもそれによって地球温暖化の犯人である二酸化炭素の排出を抑えることが可能だという。そのため2012年からは、省エネ型建築物への改良を奨励する目的で15億ユーロを準備しているとラムザウアー氏は付け加えた。

一方社会民主党(SPD)は新しい原子力法に賛成する用意がある旨を示している。同党の議員団長トーマス・オッペルマンはARD(訳注:ドイツの放送局)で、「原子力法が迅速かつ元の戻ることの無い脱原発に繋がるのであれば、それに同意してもよい」と語った。そのための条件として同党が非常に重視しているのは、2011年から2022年にかけて原発を「まとめて閉鎖」するのではなく、停止が段階的に行われることである。また、脱原発は再生エネルギーの速やかな開発と軌を合わせて進められなければならない。

午後には院内会派は特別会議でエネルギー変換に向けての政府計画に取り組んだ。今日から火曜日にかけて、連邦政府と州政府の経済大臣がシュレスヴィヒ・ホルシュタイン州のプレンでエネルギー変換について会談することになっている。送電網拡張整備の管轄官庁の新設に関して、連邦政府と州政府との間の対立が予想される。連邦政府は拡張事業をより迅速に進めるため、より大きな権限を持つことを望んでいる。

エネルギー会社は段階的閉鎖に懐疑的

エネルギー会社は現段階では、残る9基の原発について計画されている段階的な閉鎖が法的に問題ないかどうか疑わしいと見ている。運転期間が短縮されることにより、本来予定していた電力量の生産はほとんど不可能となるという声が、エネルギー会社の諸サークルから聞こえてくる。ここで問題になるのは、許可されている電力量を全原発においてそれぞれの停止時期までに発電できるかどうかという点である。

E.on、RWE、EnBW、ヴァッテンファルの公式な見解は今日の閣議が終るのを待って発表されるが、契約によってこれまで保証されていた電力量を生産できないとなれば、彼らが多額の補償を要求する可能性があり、既に法律家によって財産損害の検査が行われている。政府側は脱原発のやり方・方法は合法的と見なしている。

エネルギー会社のサークルからの批判の対象は、連邦州への圧力を意図してアンゲラ・メルケル首相が発表した2022年までの段階的閉鎖計画である。間もなく停止される8基の原発が発電することになっていた電力量は、残る9基の原子炉に転移させ、そこで生産してよいはずだというのである。

仮に停止の時期まで原子炉が望み通りの電力を生産できるとしても、それらはいずれ閉鎖されねばならず、これは財産権の侵害と見なされうる。政府の見解は電力会社のそれとは異なり、2002年の原子力法で確定されたすべての電力量は、9基の原子炉に移される分も含めて、閉鎖時期までに消費されると予測している。

観測筋によると、政府のエネルギー変換策は電力消費者にとっての価格高騰を意味する。消費者保護団体はこのような結果を和らげるための方策を求めている。「甚大な価格高騰が起きた場合、特に低所得者層が大きな影響を被る。この点について立法府は再調整すべきだ」と消費者センター連邦同盟のエネルギー専門家ホルガー・クラヴィンケル氏はハンデルスブラット紙(訳注:ドイツ日刊経済新聞)に語った。彼が考えているのは特別な電力社会税などではなく、それよりも、例えばハーツVI(訳注:ドイツ政府の生活保護プログラム)の支給額を増やすことを勧めている。


フランス
ラ・リベラシオン
2011年6月6日

ベルリン(AFP)-ドイツ政府は月曜日、同国を核に背を向ける最初の経済大国とする法案を可決した。これは経済大臣フィリップ・レスラー氏から発表された。

同大臣は記者会見の席で、ドイツのすべての原子力発電所は2022年までに閉鎖されると述べた。

アンゲラ・メルケル首相のチームは特別閣僚会議でドイツが前例の無い挑戦に立ち向かうための戦略を定めた。その原則は既に先週の時点で与党連立内閣のメンバーにより策定されていた。

17基の原発中8基はただちに停止されるが、他の9基は2015年から2022年までかけて段階的に閉鎖され、それによってドイツは総発電量の22%を失うことになる。その分を補うためにドイツ政府は今後具体的には北海沿岸の風力発電装置の増設とガス・石炭発電の建設に注力し、エネルギーの高効率化を促進する。

ベルリンの政府は原子力エネルギーを放棄するための費用をこれまで慎重に計算しているが、専門家は900億ユーロから2000億ユーロの間と見積もっており、納税者と電力消費者と電力生産者が共同でこの額を負担することになる。

原子力エネルギーを放棄することにより、ドイツは短期的には工業の競争力が損なわれることを覚悟している一方で、中期的観点に立てば「緑」の技術の市場開拓において先駆者となれると考えている。

しかしこの決定は、より多くの公害をもたらす発電所に頼らざるを得ないことから、各国の温室効果ガスを削減するという目標を危険にさらすパラドックスを伴う。
by noz1969 | 2011-06-08 15:24 | 日記