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地鎮祭/エクセルギー

Sさんのための住宅、その地鎮祭であった。あいにくの雨。しかし「雨降って地固まる」である。テントの中で無事終了する。Sさん家族にとり新しい第一歩である。工務店の人々とともに昼食をご馳走になる。
住宅建設の総量の冷え込みが激しいと言われる中、事務所ではいくつかの住宅設計が進んでいる。ドミノの発展型をここで試す。住宅は手間のかかる仕事であるがこれほど面白い仕事もない。大き目の建築では30坪は何も考えぬ白紙であることすらあろう。そこに原寸の収まりまで考えるのである。しかしそれが工芸的室内装飾の類、オーナメントの操作となってはいかにもすわりが悪い。今、住宅で考えるべき宿題は大きい。宿題に興味を持ってくれ興味を示してくれ共感してくれるクライアント、その数も残念ながら少ないのかもしれない。数少ないクライアントの期待に答えたい。

午後T氏と武蔵工業大学を訪ねる。宿谷氏訪問。エクセルギーについて講義を受ける。歓談。著書「エクセルギーと環境の理論」をいただく。
by noz1969 | 2009-01-30 23:04 | 日記

立川工場検査

昨日はPC工場での製品検査であった。主なPC部材の製作はここ栃木県の工場で行われる。本日は主要な部材の配筋状況そしてコンクリートを打設、ストレス導入、脱形後の製品の姿を見る。先回行われた昨年の工場検査に続いてのものだ。工場の技術レベルにはもちろん問題はない。面白みはここの技術者の独自な工夫を聞くことにある。巨大な金属型枠を脱形を考えいくつかのセクションに分離する,こうしたことに様々な経験が発動するのだ。経験に基づく工夫、生産の現場が担うノウハウ、それらにわれわれが共有し共感する「合理」を思い、それを共有することの意義を思う。現場での様々な担当者という「個」の提示する意図と作為、その自発の発動の大切さを考え、そしてその総力が建築の総体を作ると言うことを改めて確認する。
PCによる建築は一つ一つの部材の製作し運び、架ける、それにこめられる知恵と経験にこの仕事の面白さと醍醐味がある。それはこの国の木造架構の伝統にある醍醐味ときわめて近傍にあるものではないかという気がする。PCは木造同様、われわれの偏愛の対象になっていいシステムなのだ。計画を進めるなかでの人々との念の入った議論がそう思わせる。
粘り、めり込む木材と硬いPCは根本的に違うものだ。が、PCのなかに仕込まれた鋼線による粘りは木造の見せるめり込みを思わせるものであり役割は同様なものであろう。PCのよる架構はこの粘りなしには解けぬシステムなのである。面白い。
by noz1969 | 2009-01-30 22:20 | 立川市庁舎

第5回団地逍遥のお知らせ

第5回団地逍遥が2月28日に行われます。
今回は奈良北団地です。昭和46年9月に第1次入居開始された日本住宅公団による総戸数1627戸の大規模団地です。設計を行った小林明さん(市浦H&P)にお話を聞きながら、現状をフィールドワークします。

集合場所、時間:2月28日(土)小田急小田原線「鶴川駅北口改札」午後1時
会費:2000円(テキスト、講師謝礼として) 
   NPO団地再生研究会会員は1000円とします。
連絡問い合わせ先:NPO団地再生研究会事務局
〒168-007 東京都杉並区高井戸西3-3-5-101地域デザイン研究所
TEL:03-5336-7033 FAX:03-5336-7034 
HP:npodanchisaisei@jcom.home.ne.jp

参加をご希望される方は2月23日(月)までに申し込み書に記入のうえ、事務局にFAXにて申し込んでください。
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by noz1969 | 2009-01-30 21:10 | 団地再生

アンドレアさんの本

先日アンドレアさんの本が出来上がり版元の鹿島出版会から贈られてきた。アンドレアが17年ほど以前か、ドイツから日本に来るきっかけとなったいきさつに関わるPSと言う企業、そしてそのいきさつにより彼女が設計した八幡平の同社の施設の建設、そのきめ細かな記録である。ひとつの建築について時間を経てきちんとした記録がこのように纏められることが何よりすばらしい。カラー写真そして文章がこの建築の姿を見事に伝える見事な出来栄えである。まったくの偶然だったのだが昨年のJIA環境建築賞にアンドレアはこの建築で応募してきた。17年は過去の応募作で最も建設時からの時間の経たものであった。だが審査委員はこぞってこれを推し、結果「最優秀」となったのである。われわれが立ち会った現地審査の際、窓の向をうに鹿が現れ、じっとこちらを見ていた光景は忘れられない。「環境」は独創の思索とその成果を可能とする、そのことに改めて思い至る。もちろんこれはクライアントの独創であり、その偉さでもあろう。私が巻末に短いあとがきを寄せている。
by noz1969 | 2009-01-27 21:08 | 本・DVD

園田邸にて2

昨日は第二回の「園田高弘邸の継承と活用を考える会」の集まりであった。先回以上の参加があった。岡田将さんがピアノを演奏してくれる。住宅でのコンサートは目の前にいる奏者の息使い、ペダル音までが聞こえる。ホールでのそれとまったく異なる力がある。特に園田さんの御自宅での演奏である。岡田さんの熱も伝わる。その後、松山巌さんの吉村さんの人柄、住宅作品について話がある。55年の竣工である園田邸で吉村さんはこう考えたのではないか、松山氏の話から一端が示される。その後の懇親会、50年以上の歳月を経た住宅の力について考える。何とか継承と活用の道筋が見えることを祈りたい。
by noz1969 | 2009-01-26 12:08 | 日記

金曜の東工大

課題の講評であった。坂本さんの学部最後の授業である。毎週エスキースを私とともに担ってくれた奥山、安森、村田各氏のほかに坂本、塚本、安田、八木氏が参加する。例によって各先生から様々なコメントがあり白熱する。まるで事務所内での議論のようである。学生諸君にとって刺激に満ちたものであったのではないか。成果はまずまずであった。4年生になると卒論に手をつけることになる。東工大の卒業設計は設定された期間がごく短期であるという。卒論をまとめるための期間にある程度の準備が必要なのではないか、がんばって欲しい。
今回の三年後期の設計課題はもちろん選択である。学生は20人あまり、その4割ほどが女性であった。ずいぶん古い話ではあるが私たちの頃、東京工業大学というところは女性の居ない大学の筆頭であったように思う。ずいぶん変わったものである。
終了後学生と懇親会。その後研究室で懇談、坂本さんの退官を控えているということもあり名残惜しい気分。様々な話が尽きない。日が変わった深夜、お開きとなった。
by noz1969 | 2009-01-26 11:51 | 日記

ムサビ卒製

21日、22日の二日間ムサビの卒業設計講評会があった。80人ほどの学生の作品のすべてが教室、野外などに展示されている。それらを回りを見る。立ち続けの長時間、腰が痛くなる。ムサビの特徴である「環境造形」とでもいう実物の製作があるためそれらの展示が教室外にある。寒さが堪える。これほどの数の作品を見るとさすがに印象が散漫になるが、おおむね褒めていいレベルにある。私が80点以上をつけた者が思いのほか多い結果となった。もちろん80人も居れば「これは??」と首を傾げざるを得ないものもある。数人に落第点をつけたが、常勤と客員あわせ8人の平均で評価されるから,何とか皆無事に卒業するのではないか。卒業後、この先のがんばりに期待したい。23日には上位15,6点についての非常勤を含む講評者による公開講評が行われ上位3点が表彰されるというイベントが用意されている。私がそれに参加できないため事前にそのための作品評価を行い、不在者投票させてもらった。例によりすべてを済ませての帰宅は夜遅くとなる。
by noz1969 | 2009-01-23 12:28 | 日記

いわむらかずお絵本の丘美術館 巣箱作り

日曜、いわむらかずお絵本の丘美術館で巣箱をつくるイベントがある。前日土曜の夕刻、アトリエへ。「絵本の丘のなかま」の新年会である。痛飲。翌朝、巣箱つくりに取り掛かる。あいにくの曇天であったが美術館の前庭で作業にかかる。小さな子供たちの参加がイベントをにぎやかなものとする。今回は巣箱の屋根を金属板によって葺く。「板」屋根の巣箱が2~3年で腐食し落下してしまうとのことからこうすることによって巣箱を「超長期住宅」とすることをもくろんだのである。順調な作業の結果昼過ぎには9つの巣箱ができる。康一郎さんが巣箱を美術館のレストランからよく見える南の杉の木の高みに設置する。「超長期化」はじつは高い危険を伴うところに巣箱を架けることの大変さの緩和を考えてのことでもある。ほぼ30センチ角の比較的大きい巣箱も遠望すると大きなものに見えない。巣箱にはムササビなどの「入居」が期待される。いわむらさんは巣箱ができたと言う環境の変化がそこに住む小動物、鳥などに様々な刺激となり行動を誘発する、という。どんなことがおきるか楽しみである。今年度に行う「絵本の丘農場」の整備について話す。
by noz1969 | 2009-01-18 22:09 | 日記

市民見学会

週末、土曜日に立川市庁舎建設現場の「市民のための見学会」があった。公募により見学を希望する市民が多くあり、四回に分けての催しであったが午後の回に顔を出した。設計を詰めた数年前の度重なる会議で一緒であった人たちの顔も見える。初めての市民の方のための説明をしながらそのころのことを思い出す。現場は地下のコンクリート工事の只中である。一部の柱の頂部に免震のためのアイソレーターの設置が終わっている。見学はそれについてが主なものとなった。実物の大きさについての感想が多くあった。数ヶ月の後、PC工事の始まった後に再度見学会が開かれることとなる予定である。
by noz1969 | 2009-01-18 21:56 | 立川市庁舎

パッシブハウスはゼロエネルギーハウス

昨春から続いていた出版のための作業がほぼ終わった。今回の著作は農文協の「100の知恵双書」、その19冊目となるものであり、私にとって同双書、第二冊目となる出版である。第一冊目はシリーズ第二巻、「住宅は骨と皮とマシンからできている」である。もちろん今回も編集の真鍋弘さんに様々な作業をお願いすることになり大変世話になった。
出版に伴う協働作業の楽しみと負担は建築を作り上げることと極めて似ている。「終わったなあ」という感慨、それに伴って起こるこれから発生するであろうう反応についての根拠のない心配の気分?が似ているのである。今回の本はタイトルを「パッシブハウスはゼロエネルギーハウス」と決まった。タイトルの決定には発行元の意向ももちろんある。校了が終わりかけるころにタイトルがやっと決まるのである。サブタイトルが面白いのだが今回は伏せておこう。書店に並ぶのは2月の末か3月の初めになるという。これからの住宅の可能性をこれまでの住まいの持っていた性能と楽しみから読み解く、という意図が今回の著作にある。もちろんこの双書が一般の人々に呼んでもらうことを主要な目的としたものであり私もできる限りそのつもりで書いた。刊行が待たれる。ぜひ予約注文を!!お願いします。
by noz1969 | 2009-01-16 21:06 | 本・DVD