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エネルギーデータ

エネルギー使用量のデータがなかなか共通のものにならない。単位そのものが欧州と日本で一見すると異なるのだ。それにより彼の国とこの国の比較が阻まれているように見える。ドイツのパッシブハウスが目標とするものとこの国の目標の比較がそのままでは難しい。何とかそれを繋ごうと目下工夫している。それをしてみるとどうも日本のデータが怪しいのである。ひょっとするとデータは実勢の半分ほどの指数を示しているのではないかとの気配を今感じている。
ではあるがデータのエネルギー使用の成分比そのものは外国との比較は必要のないものであり、実態をまあ反映するものだ。地域の偏差はあるが、温暖地域で「暖房」三割、「給湯」三割、「その他」四割(おのおの前後)と言う感じである。寒冷地諸国と比べ、圧倒的に「給湯」、「その他」の二つが占めるエネルギー量がきわめて大きい。「その他」には照明、待機電力などのほか暖房便座など呆れた?補助暖房機材が含まれる。そして多分この国の住まいは電気製品の数が圧倒的に多い、その上そのかなりが使用時以外に待機電力という「電力」をとても多く消費している。そしてもうひとつの特長、「給湯」である。そのボリュームがこれまた大きいのはシャワーでなくゆったりとお湯につかる風呂の習慣がその原因として考えられる。ただこれも「暖房」の行き届いた北海道などで比較的低い値を示すところから「暖房」の不備、それにより風呂に長くつかることになっている、とも考えられよう。風呂が不備な「暖房」の下支えになっていると言うことだ。
断熱気密を行い、「暖房」を極力自然エネルギーによるべきである。それととともに「給湯」エネルギーについても自然エネルギーによることを真剣に考えることがもう一度大きな意味を持つことになりそうである。
ここでオーエムの「給湯」利用の持つ意義が再度注目されることになる。何よりオーエムによる「給湯」は年を通じて行なうことのできる自然エネルギー利用であり、冬季日照の期待できない日本海側であっても活用可能なものであるからである。
by noz1969 | 2008-08-29 22:09 | 日記

太陽エネルギー利用プロジェクト

事態が急速に動いているのかもしれない。今日、都で 「太陽エネルギー利用拡大連携プロジェクト、キックオフ大会」があった。オーエムソーラー協会、木造ドミノ研究会も参加した。会場満席。総勢400人を超える参加者である。
都は2020年までに200年比25パーセントのCO2削減、100万キロワットの太陽エネルギー利用拡大を目指し様々な施策を打つと言う。今回動き出す仕組みがその第一回目のものとなる。太陽エネルギー利用だけで2年で90億のプロジェクトである。しかも補助金は他の補助との併給も可というからかなり踏みこんだ施策に見える。
都はほかにも独自に様々な手を打つ覚悟のようだ。ヨーロッパ諸都市を見習い施策は総合的な覚悟をきめたものになる気配もある。メガソーラー推進も視野にあり、そのためのファンドなど金融システムも考えているようである。金融機関もいよいよ動くのか。オリンピック誘致がその原因にあるのかもしれないが、一気に東京が「環境都市」となる可能性もないわけではない。さすればそれが次には既存建物の温熱改修など総合的施策に目が向くのは間違いないだろう。
そして一方、国は太陽電池設置のための補助金を復活すると言うし、「200年住宅」というものもある。
なかなかこうしたことが動かない、と長く愚痴を言っていたのだが、いよいよその気になってきたのか。そうであるのであればその先のより大きな視野での提案を考えたい。そしてそのための知恵を糾合したい。
by noz1969 | 2008-08-29 20:59 | 日記

浜松へ

環境建築賞の審査での浜松行きであった。これからしばらくの間、環境建築賞現地審査にたびたび各地へ赴くことになる。現地審査の内容そしてその結果としての環境建築賞については今は何も言うことはできない。査終了の後の報告になる。
現地審査の後、春野町に行く。審春野地域自治センターが目的の地である.ここではオーエムを使ったデシカント冷房の実証実験のための設備が設置され一定の成果が報告されている。デシカント冷房は仕組みが複雑になるのではあるがなかなか面白い。夏の有り余る熱の利用として興味深く見た。春野はソーラー研のころ奥村が地下水熱源のヒートポンプを試みた建設会館の土地であり、記憶に残る場所でもある。デシカント冷房はさきがけとして学研都市での試みがあった。もう10数年も以前のことではなかったか。
住宅のエネルギー使用量に暖房、給湯以外の家電などのエネルギーの占める割合が日本では諸国に比べきわめて大きい。このことを考えるべきであろう。だがこれはまあ建築のせいではないだろう。ただ給湯の比率がこれもまた異様に高い。オーエムの年間を通じてのお湯取りをもっと評価していい。そのお湯取りも夏季は余る。住宅規模での簡易なデシカントにも期待したい。
by noz1969 | 2008-08-27 23:20 | 日記

三田家住宅にて

今日駒沢公園にほど近い深沢2丁目公園内、三田家住宅で区が主催するワークショップがあり「先生」であった。横浜国立大学大原さんの進める試みである。子供たち、大人多くの区民が参加。住まいをテーマに環境のことを考える。近くの環境共生住宅までの散歩もあるが、何より江戸期からの世田谷の豪農,三田さんの家がその子孫により区に寄贈されそのままここにあること、そしてそれを会場とすることができることがこのワークショップを支えている。今回ここを知ることができとてもよかった。三田さんという「市民」の度量を思う。
帰り道、駒沢オリンピック記念公園を散策。懐かしい。訪れるのは何年ぶりだろうか。体育館が大きく改修されているが、その改修も好ましい。緑の多い環境、質の高いインフラ、これらは言うまでも無いが44年前のオリンピックを契機として整備され半世紀の間に成熟したものだ。
周囲の住宅地も明らかにこの公園の存在に寄り添い整備されているように見え質が高い。「公」の行うべき任務はこのようなスパンの長いもののはずだろう。そしてそれは今日もきわめて重要なはずである。が、今それがほとんど見あたらぬ。「民」任せで良い訳が無い。が、「公」は今、その機能と思考を停止しているように見える。「共」の出動が鍵なのだろうか?。
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by noz1969 | 2008-08-24 20:16 | 日記

パッシブ研

25年ほど以前、宿題を考える集まりがありいつの間にか「ソーラー研」と名づけられ数年にわたり続いた。いうまでも無いがそこでの思索の中心に奥村がいた。思索は新田の体育館、春野の林業会館、逗子小坪の家などに反映し阿品土谷病院にたどり着く。オーエムはこの思索の社会化であり、一定の成果を作り出した。そのオーエムも20年を経てオープン化を迎えシステムはそれなりにこなれ、一般化もし、この間現われた様々な環境技術のひとつともなった。
環境的課題が深刻になった今日、この先の建築が果たす成果を見通すことが切実に求められる。どこまでできるのか。
しかし建築は常に日常の中にあり、かかわる人々の専門家として思索に日常の思索、が侵入する事が避けられぬ。建築が大きく変わる必要があるしその可能性がある。が、それを慣習が阻み基準が引き戻しているのではないか。無意識に。
様々な現況にすでにある成果を眺め、再度考えることをはじめようと思い「パッシブ研」をささやかに開始した。「木造ドミノ」の試みがそれをさせた、ともいえるだろうし「ソーラー研」の記憶がそれをさせたともいえよう。常識、規範を忘れ面白そうなことを考える、この二つの体験にはそれがあった。成果はこれからではある。第二回目が昨日あった。
by noz1969 | 2008-08-24 10:46 | 日記

その可喜庵で

可喜庵での宮脇さんらのデザインサーベィを30年後の学生に見てもらおうと会場の一角を借りエスキースをする。例により団地に手を入れる課題だが、今回は付設内包する「マシン」というか温熱をも少し考えてもらうことにする。ムサビM1の学生数名参加。短期、しかも夏季休暇をはさんでの課題でありそう進んでいるわけもない。テーマも学生に取り少々戸惑いを含むもの。話はあちこちへ。夕刻猛烈な驟雨。駅のイタリアレストランで話の続き。雷鳴雷光。小田急遅延。
by noz1969 | 2008-08-22 10:54 | 日記

鈴木工務店「可喜庵」で

鈴木工務店「可喜庵」で[宮脇壇 没後10年記念「デザインサーヴェイ図面展」日本の伝統的都市空間と実測調査法政大学工学部建築学科宮脇ゼミの記録]が今日から開かれる。以前、中央公論美術出版から図集の出版もありこの仕事は当時行われたデザインサーヴェイのなかでも知られるもの。工務店の持つギャラリーでの展観というのもとてもいい。宮脇さんが亡くなって10年、とても早い10年だ。

以下HPから転載する。

■図面展示
法政大学・宮脇壇ゼミの実測調査より、1966年~1973年の8年間に行われた8ヶ所 倉敷・馬籠・萩・五箇荘・琴平・稗田・室津・篠山の原図展です。各地の製作図面と主な実測原図を展示します。
実測作業時の写真も含め、デザインサーヴェイとは何なのかを見ていただき、日本の街並みのこと、これからの住空間のこと、などを考えるきっかけになれば、幸いです。

日時:8月21日(木)-9月16日(火) 10:00-17:00
入場:無料

■ギャラリートーク
日時:8月23日(土)
解説:中山繁信先生(工学院大学教授)
会費:1,500円(懇親会込み・要予約)

主催:法政大学宮脇ゼミ/可喜庵(鈴木工務店)
申込・問合:可喜庵・担当:畑まで
mail.kakian@suzuki-koumuten.co.jp
tel.042-735-5771
fax.042-735-3323

関連HP「宮脇ゼミ-デザインサーベイの軌跡」
by noz1969 | 2008-08-21 11:38 | 日記

オルバン教会

今日、所用で東京タワー足下へ。神谷町駅からの道すがらに聖オルバン教会があることが楽しみ。帰途立ち寄る。都心の木造平屋。外形とまったく同形の室内の丸太、丸太の半割りによる架構。半世紀がたつ。風情は変わらない。この建物がこのままいつまでもここにあり続けることを祈る。あいにくカメラを持たず、携帯で撮影。
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by noz1969 | 2008-08-11 14:58 | 日記

絵本の丘のなかま

昨日と今日、「絵本の丘のなかま」主催の自然観察会がいわむらかずお絵本の丘美術館周辺のフィールドであった。農場を含む美術館周辺の活用を考える集まりである「絵本の丘のなかま」の初めてのイベントである。
弘前大学の准教授城田さん、かえる両生類に詳しいカメラマンの松橋さん、そして益子の陶芸家で生物に詳しい若杉さんの三人が今回の先生であった。子供と大人が大勢参加した。参加者はテント持参組を含め一晩どまりの二日間、昼、夜、朝、の「絵本の森」をフィールドに様々な体験をする。特に夜と早朝の観察会が今回の目玉だ。泊りがけならではの経験だ。かえる、いもり、たがめ、たいこうち?、が、蝶、トンボ、ぞうむし、くわがた、けむし、せみの幼虫。私にはほとんど判定不能、詳細な名前を記憶しない。が子供は手に載せそれを知る。先生は的確にそれらを説明する。
もう8月も半ばか、と言うのに蛍もいた。様々に鳴く鳥。農場の牛が7日前に産んだ子牛、広がるとうもろこし畑、実り始めた稲穂、こうした時間がとても懐かしい。食事もみんなで食べ、同じ時間をすごす。もちろん美術館でのレクチュアもあった。
「絵本の丘のなかま」はこれからもこうした催しを開催することをもくろむ。が、そのための人と仕掛けの充実が何より今、考えなくてはならないことだ。農場にある農家の改修も急ぎたい。活動に興味のある方の参加をお待ちします。メールください。
by noz1969 | 2008-08-10 19:18 | 日記

世界遺産

世界遺産、「平泉」が選に漏れ、あの福建客家の円楼が選定された。それよりベルリンのシャローン、タウト、グロピウスらの手になる集合住宅団地が選定されたことを喜ぶ。20世紀初頭100年になろうかという団地群だ。いくつかは訪れたことがある。理由に「文化財として保護されている、、」とある。ここが彼と此の近代建築への姿勢の違いである。コルビジュエの作品群が世界遺産となることは確定し、西洋美術館はそれを受け重文指定されたと聞く。将来、たとえば世田谷区民会館区役所、東京中央郵便局、戦後の公団団地などの世界遺産入りもまったくの夢であるわけではない。原状を回復し「文化財として保護され」れば。
開発型でない保全型社会への転換が何より必要だろう。    以下はプレスリリース

2008年7月7日、ケベックで開かれたユネスコの第32回世界遺産委員会で、ベルリンの近代集合住宅群が、ドイツで33番目の世界遺産として登録されました。
登録理由には、文化財として保護されている6か所の集合住宅群が、新しいタイプの社会的住宅建築を代表する事があげられました。これらの住宅は、その後の建築や都市計画に大きな影響を与えたとされました。
庭園住宅地区ファルケンベルク、シラーパーク住宅団地、ブリッツ大規模住宅群、カール・レギエン住宅地区、ヴァイセ・シュタットや、シーメンス大規模住宅群は、1913年から1934年の間に造られました。ブルーノ・タウト、ハンス・シャローン、ヴァルター・グローピウスらの建築家による光溢れる住居、広々とした庭園、近代的衛生設備を備えた住宅設計は、当時の賃貸住宅とはかけ離れた心地良いものでした。クラシカルモダンの明確なフォルムは、20世紀の建築の特徴でした。

写真はブリッツ中庭。昨年訪れた折のもの。
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by noz1969 | 2008-08-05 17:33 | 日記