ダーウィン展

科学博物館でダーウィン展が開かれている。芸大に行くついでに覗く。彼の仕事は19世紀半ばの様々な業績のうちでも最大のものであろう。展示はアメリカの自然史博物館のものを芯にして様々に補ったものであり、それなりの評価はしたい。が不満もおおくある。
第一に展示に日本語の表記以外の説明がまったくないことだ。ダーウィンに寄せる畏敬と期待はこの国にいる諸外国の人にも共通のもののはずである。いわんや展示そのものがアメリカでの評判の展観を基としていることも知られた事実である。かの国での展観と同様のものが見られるとの期待があってもおかしくはない。案の定明らかに外国からの参観者を見かける。
第二に各所に立つ係員の無神経さである。エスカレータ下、入り口近くのスタッフは甲高い声で「会場内ではガムをかむな」などテープレコーダーのように叫ぶ。その声が会場内の展示を見るわれわれに大きなノイズとして届くのである。それが集中を恐ろしく邪魔することにまったく気づくことがない。
最も興をそぐのはとても残念なことだが、科学博物館の新築された建築そのものだ。展示会場に当てられた気のない建築には絶望すら覚える。会場を移る通路状の仮設のような部分など、本当に建築についての無知をさらけ出している。それに比し懐かしい旧館は子供のころを思い出しながら深い感興を覚える。古いからいいのではない。考えることを期待され設計され作られたものと、何も考えることが無く作られたものとの違いである。責任ある人はもっと建築を尊重すべきであり、建築の力を知るべきであろう。そして観客の機微を思うべきである。
by noz1969 | 2008-04-14 23:07 | 日記
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