ミラノトリエンナーレ1960の復元

新橋と浜松町の間の再開発が進んでいる。シオサイト 称する例のエリアとJRでたすきがけになったエリアで、何を血迷ったのか、臆面も無く「イタリア街」と言う名を冠したエリアである。書き割りの町並みは、本物の石であっても絵の具のように薄いことが小口から丸見えである。町の概略はできつつあるが、シオサイトとの連絡ルートの整備が未だで、たいそう近づきにくい。
その街区の中に SHIODOMEITALIAクリエイティブセンターなるものがある。12月のはじめにオープンしたのだそうだが、開館の記念に「再現 1960 ミラノ」という展示を行っている。1960年に日本がミラノトリエンナーレに出品した展示を再現するもので今日でも語り草となるものだ。ほぼ半世紀以前の日本のモダニズムがいかに自信にあふれ健全なものであったかがわかる稀有な企画である。当時坂倉事務所がこの展示計画をまとめたが担当のスタッフ長大作さんはご存知のとおり坂倉事務所で建築設計のほか事務所のほとんどの家具デザインを担い、85歳の今も活躍する現役のデザイナーである。先日の世田谷美術館での展観も実に面白かった。今回の「再現」ももちろん長さんの手によって監修がされている。1月28日までの開催。是非。

追記 家具のほうが建築よりも長寿なのはなんとも皮肉なことではある。世田谷
でも展示され、今回も置かれている「アームチェア」の復刻が期待される。(野沢)
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by noz1969 | 2006-12-25 11:19 | 本・DVD
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