FORTH BRIDGE

先日フォースブリッジを事務所のOB、Oさんが訪ねたことを書いたが その続報である。彼女が見たフォースは2011年、大掛かりな修復の仕事を終えた見違えるような姿であったことが判明した。最近手に入れたこの橋の今回の修復に関する本「FORTH BRIDGE restoring an icon」これがまったくすばらしい。今回の改修の実にすみごとな記録である。このような機会でしか撮影不能であろうと思われるアングルの数々の写真と塗装などの仕事に関わった人々の姿が見事に写されている。そして今回の作業がこの橋をまったく見事によみがえらせていることを写し取っているのだ。私たちが以前訪れた折にもこの橋の一部は塗装中であった。そしてミュージアムで購入したパンフレットの塗装屋の広告には「決して終わらない仕事」とあり笑ったが、それはあくまでメンテナンスのための作業であった。
今回の仕事はそれらとは違ったものであったのだ。今回の徹底的な仕事がここに記録されている。120年前の姿を超えているか、と思わせるほどもみごとだ。橋に取り付きながら作業するひとが橋の大きさを際出させている。
巻末にはこの作業に関わった数千の作業員全員の名前がある。一人ひとりをたたえるこうした記録の刊行はもっと私たちが考えるべきことではないか。作業の任務を個人名で確認する、組織に埋没させないことが仕事を本質的なものにするのではないか。責任と名誉はともに関わったすべての一人ひとりに寄り添う。その理解と合意がプロジェクトを本質的なものとするのではないか。プロジェクトの成否はここにあると考える。
企業に帰すことを当たり前とするこの国の復元のひどさを振り返る。もちろん設計もだ。

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by noz1969 | 2014-09-05 13:34 | 日記
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