「炉辺での話題」

偶然 「炉辺での話題」というブログに出くわした。「ドミノ住宅」の検索で。主はどなたかは知らないが極めて的確な記述であった。2009年の記事である。時間が経っている。3,11より大分以前の記述であるが、その頃の事実の記述として勝手ながらここに再録しておこうと思った。。
2009年のこのとき「炉辺の話題」の主が訪ねられたのは東村山のモデルのはずである。五年後、2014年の今、ゼロエネルギーになった「府中のドミノ」を「炉辺の話題」の主にぜひ見ていただきたいものだ。


木造ドミノ住宅
2009-03-03 13:44:25 | Weblog
知人が家を建て替えるので、最近話題になっている木造住宅のモデル・ハウスを見て貰いたいと依頼があった。
木造住宅は、興味がある。2月末、関東地方は雪がちらつく寒空の中、木造ドミノ住宅のモデル・ハウスを見せてもらった。
確かにいくつかの特徴がある。
木造住宅として、坪単価が安いという。その理由は、大工の人件費を節約する構造と工法をとること、地域の生産する材木を利用することがあるという。
構造は、大黒柱を中心に立て、家を支えるために強度をもたせる壁は外側だけにする。つまり木造住宅の地震とか大風に対する強度は、大黒柱と外側の壁だけで、内側の仕切壁に強度を持たせることはしない。従って基礎は周辺と大黒柱の基だけである。新築木造住宅の現場を覗くと、やたらに入り組んだ迷路のようなコンクリート基礎があるが、これはない。あるのは升状のコンクリート基礎になる。大黒柱の根本には臍のような基礎は置く。日本古来の五重の塔の基礎石に相当する。
床板は、間仕切りを作る前に一気に張り付け、部屋毎に床板貼りはしない。そのことで、大工の手間は大きく省け、更に良いことには間取りが自由にできるという。新築して何年か経過後、家族構成が異なって、間取りを変更することも可能である。台所とか風呂場、トイレなどの場所移動もできるという。そのことを見越して、水回りの配管はすべて床下に収め、従来工法のように外構に置くことをしない。つまり新築住宅で見られるように、水道管、排水管、ガス管など家の外側の土中に埋め込む工事はしない。これも施工手間を省く工夫である。そのために床下の空間は、やや高めにしておかなければならないであろうと思われた。床板には国産のムク板を使う。モデル・ハウスでは節ありの杉板であった。外は雪が降っていたが、国産の木のぬくもりは、床から伝わる。
上野の西洋美術館を設計したことでも有名な建築家ルコルビジェは「住宅は住むための機械だ」との考えから、数本の柱で支えられた床板だけのスケルトン構造を「ドミノ構造」と呼んで提唱した。今回の「木造ドミノ」はその概念をもとに日本の中堅建築家たちが新たに考案した木造在来工法である。特徴は、特殊な工法、機器は使わなくても、ごく普通の技量を持った職人であれば、誰でも施工できることにある。
ふんだんにムク材を使うので、部屋の内観は美しい。
いまひとつ、特徴がある。
それは太陽の熱エネルギーを利用するソーラーシステムである。考案者の奥村昭雄氏はOMソーラーとよんでいる。簡単に言えば、暖房の必要な時期には、屋根に集熱するシカケをほどこしておいて、太陽熱エネルギーを床下に取り込み、床下のコンクリートに蓄熱させ、夜間にも利用できるようにするという。訪れた時のように雪の日は働かない。この場合、補助暖房は必要だが、蓄熱があるために暖房費は一般住宅ほどではないという。
夏場はどうか。暖房など必要ない。夏場には、明け方の涼しい外気を取り込み床下から冷気を取り入れる。床下のコンクリートもこれで冷やしておく。
これらのソーラーシステムは、木造ドミノ住宅の建築費用に組み込まれているという。木造住宅としては、安価に建築できる。その坪単価などについては、企業にかかわる事項なのでここでは割愛する。
少しばかり費用はかさむが、屋根の集熱で水を温めることもできる。夏場はいつでも暖かい湯がふんだんに使えることになる。この費用対効果は、検討する価値がある。
雪はミゾレに変わったが、ほんのりと暖かい気分でモデル・ハウスを後にした。
(能)
by noz1969 | 2014-01-28 11:22 | 日記
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