竹橋 近美へ

リニューアル。残念ながら評判の東京国立近代美術館『美術にぶるっ!』展を観ていないのだ。昨日常設展を観にいく。と言うか、今回の「改修」を観に。とても良くなっている。改修は西澤徹夫さん等の手による。展示空間を以前より注意深く分節したことに気付く。特に日本画の黒い展示室がほかとのコントラストを際立たせている。部屋の中央にいくつもの、昔、山川ラタンが作った籐のスツールが散置されている。剣持勇デザイン。
赤柿色のカーペットの「眺めのよい部屋」。ここのベルトイヤチェアが以前からの白い塗装のものをクロームメッキに仕立て直されたものであるという。しかも京橋のフィルムセンターから10年前に持ち込んだものという。なんのという物持ちのよさ。
新たに用意された「建物を想う部屋」は谷口吉郎オリジナルの当時からの開口部を見てもらうための部屋だ。ここには竣工時使用の柳宋理のバタフライチェア、剣持勇のベンチがある。この建築の意義と時間を尊重する仕掛けは今回改修を手がけた建築家の手柄であろう。
ほかにも木材を際立たせる表示、グラフィックの工夫も心憎い。ただ新たに置かれた小ぶりな木製の家具のきゃしゃさ、これが気になった。
西澤徹夫さん、芸大で教えていた数年前に教官室で何度か話をしたことがある。当時彼が展示に関わったクレー展のことなどであったと記憶する。芸大の建築が輩出すべきタレント、今回の改修はそのまさにかたちではないだろうか。
by noz1969 | 2013-02-11 21:04 | 日記
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