今朝の 「あさイチ」

1月12日(木)、今朝の NHKTV「あさイチ」を偶然見た。過去の上代からの津波についての研究が紹介されていて実に興味深かった。番組中、東北大 箕浦さんも登場、20年前に貞観津波につき発表した折に様々な脅しにあったことなどを話されていた。特に番組中 北大の平川さんが単身各地の崖をスコップ一本で探査され、次々と数千年にわたる津波の痕跡を調査されている姿は感動すら呼ぶものであった。ひとりスコップ一本という軽微な装備で次々と過去を眼前のものとする。こうしたことはじつは以前から学問の世界では達成されていた。ただその成果を良しとしない勢力がこれの発展と社会化を邪魔していたのである。ここ20年のエコロジカルな試みへの隠微な風評的妨害などと同様のことか、と思った。

以下は同局の番組紹介から。

メインテーマ見過ごすな!“過去”からの津波の警告
<見過ごすな!“過去”からの津波の警告>
専門家ゲスト:岡村 眞さん(高知大学理学部教授(地質学))
リポーター:藤井彩子アナウンサー
東日本大震災を受けて、いま全国各地で、これまでの地震・津波の想定の見直し作業が始まっています。国は先月27日、地震や津波などの災害にどう備えるかについての国の大方針である「防災基本計画」の修正案を発表。これまで、過去数百年程度の地震を元に対策を考えてきましたが、古文書などの資料や地形・地質の調査などを通じて過去に起こった地震・津波を可能な限りしすべて調べ、最大級の災害に備えようと方針転換をしました。
過去の津波を知る鍵とされているのが、「津波堆積物」。この調査によって、文献に記録のない未知の大津波の痕跡が次々に見つかっています。そこからは、「東海・東南海・南海3連動地震」の全貌、そして北海道沖で400年~500年周期で起きている巨大連動地震の新たな可能性が見えてきました。
東海・東南海・南海地震の震源域の変更とは?

先月27日、内閣府の専門委員会は、東海・東南海・南海地震が連動して起こるとされている3連動地震の震源域を拡大する方針を示しました。震源域は、東は、静岡県から名古屋、紀伊半島を経て、四国全域、そして西は九州の日向灘までの、約11万平方キロメートル。これまでのおよそ2倍に拡大されました。地震のエネルギーは、マグニチュード9.0の東日本大震災と同じ大きさに引き上げられました。
2000年前の巨大津波とは?

高知大学教授の岡村眞さんは、池の底の「津波堆積物」に注目し調査をしてきました。池の底には津波によって運び込まれた海の砂や貝殻などが、層になって残っています。これを詳しく分析すると、記録に残っていない津波を調べることができます。

岡村教授は、高知県土佐市の蟹ヶ池の地層から、2000年前頃に起きたと考えられる巨大な津波の痕跡を発見しました。その後、これと同じ津波の痕跡が、徳島県や三重県からも発見されました。これまで想定されていなかった規模の3連動地震が2000年前に起きていたのです。
北海道の連動地震とは?

北海道大学・名誉教授の平川一臣さんは、北海道で連動地震の痕跡を探してきました。平川教授は、
崖に目を付け、津波の層を探し出します。平川教授の調査によって、十勝沖と根室沖でも連動地震が繰り返し起きていたことが明らかになりました。
この調査を受け、現在、北海道でも地震の想定震源域の見直し作業を行っており、今年3月までに結果を発表する予定にしています。
東北地方に再び津波がくる可能性とは?

北海道大学の平川教授の調査によって、東北地方が近い将来、再び津波に襲われる可能性が浮き彫りになりました。その根拠になるのは、1611年に起きて東北地方に大きな被害をもたらした「慶長三陸津波」についての調査です。通説では、東北沖が震源とされてきました。しかし去年、平川教授が行った調査で、北海道の十勝・根室の連動地震によって起きた津波が東北地方を襲った可能性が浮上しました。すると、近いうちに起こることが危惧されている北海道の連動地震によって、再び東北地方を津波が襲来する可能性があるのです。
アウターライズ地震とは?

北海道の連動地震とは全く別の原因で東北地方に再び津波がくる可能性が残されています。それが「アウターライズ地震」というものです。東日本大震災は「逆断層型」の地震と呼ばれ、海側のプレートが陸側のプレートの下に沈み込んでいく過程で陸側のプレートが巻き込まれ、それが反発する事で地震が起きました。
こうした地震が起きたあとで起きやすいとされるのがアウターライズ地震です。地震の後、押さえのなくなった海側のプレートは、さらにどんどん沈み込もうとします。すると、プレートの浅い方の部分が引っ張られて割れ、地震が起こります。この地震は震源が陸から離れているため揺れは小さくても、津波が大きくなるのが特徴です。
逆断層型の地震が起きた後、どれくらいの期間でアウターライズ地震が起きるか、どれくらいの確率で起きるかなど、詳しいことは解明されていませんが、過去に実際に起こった爪痕は断層に残されています。
by noz1969 | 2012-01-12 15:47 | 日記
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