ソウル

先の週末を使って韓国小旅行をした。以前訪れたところの再訪。浮石j寺、鳳停寺、屏山書院、陶山書院、河回マウルなどなど。河回マウルはたしか4,5回目である。先回、数年前の訪問であまりの商業化にげんなりしたのだが今回は様相が一変していた。「世界遺産」登録のご利益、離れた地点に駐車場、シャトルバスの拠点と飲食の出来るエリアを設け、車を捨てて徒歩かバスで行く、という形である。以前の門前の切符売り場、と物売りの出店はきれいになくなっていた。村もきわめて手入れがいい。多遠い昔に訪れたときはほとんど観光客は居らず、研究者、建築家がたまに訪れるだけの普通の村であった。大きな変化を時に応じてみてきたことになる。
どこも良かったが特に浮石寺、屏山書院は第一級である。
今回の宿舎の内二泊が集落が保存指定されたエリアのオンドル部屋であったことも楽しかった。床はほのかに暖かく、郭公の声で起床、緑風を感じ、インターネットがない環境、熟睡した。。
ソウルは一段と洗練の度を増した。評判のチョンゲチョン=清渓川を食後に散策、梨花女子大のドミニクペローを確認。名門女子大の理事者ががこうした学生におもねた臭いが全くない建築の建設を承認したことに、わが国の最近の大学建築の幼稚な姿を思いながら感じ入った。
ソウルで最も感心したのが交通インフラの大胆な改革だった。市街地の街路のセンターライン側一レーンがバス専用とされブルーのラインで区画されている。そして各所に目印としてであろう高木が立ちならぶ比較的大きなバス停、(バスが数台並んで停車でき、場所により追い越し車線まで用意されている)が設置されているのだ。まるでヨーロッパ諸国で見る都市のLRT軌道のようにも見える。路線バスは混雑する一般車のレーンの影響を受けずきわめてスムーズに運行されていた。大昔、はじめてソウルを訪れた折のバスのけんか腰の運行を思うとここまで来たか、と思った。そう、こうした整備が出来たのであればこれはもうすぐにでもこのレーンをトラムの軌道に置き換えることはなんでもないだろう。ひょっとすると市の当事者は既にそれを念頭に置いての計画だあったのかもしてない。そうであるとすれば周到できわめて賢い。
チョンゲチョン、ドミニクペロー、バス路線、どれをとっても勇気を感じるプロジェクトである。
翻り何を行うにもやる気をそがれることの多く、規制と縦割りで何も出来ないこの国である。閉塞と徒労を何とかしなくてははならない。大きく変えることがなければならない。「大事件」をきっかけに様々なことを変えたい。
by noz1969 | 2011-05-28 12:02 | 日記
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