引用の引用です。

以下 賀川さんという方のメールの一部の引用です。

友人からのメール。きちんとした説明で、だいぶ安心できました。
以下、引用(賀川)

皆さま 知り合いからこんなメールが来ました。なぜ此の様な説明を政府にしても東電にしてもテレビ局にしても出来ないのかと思います。この説明のお陰で、相当安心する事ができました。

「福島原子力発電所の事故と、東京への影響について心配している部員が多かったので、原子力工学科卒、東芝・GEで原子燃料を設計していた元エンジニアとして、下記の通り簡単に説明いたしました。長文となりますが、ご参考になれば、と思い、みなさまにも共有させていただきます。

まず、今回の地震を起因とする福島第一原子力発電所の事故については、設計時の想定をこえる事象が起きた、ということは忌忌しき事態で、大変憂慮しています。しかし、放射性物質の影響を心配して外出を控える必要は、東京都内においては、今のところはありません。(安全宣言ではありません。今後も正しい情報収集につとめるべきです)チェルノブイリで200kmも放射性物質の影響範囲があったのは、中性子の減速材として黒鉛を使っていた関係で、放射化した黒鉛(C-14)が、現場で化学的に燃えてススとなって、風に乗って降り注いだ(雨となれば「黒い雨」ですね)からであり、福島第一原子力発電所のような(沸騰水型)軽水炉では、黒鉛は使っていませんので、放射化した、軽い元素が燃えて、広範囲に大量に飛散することは考えられません。今回の場合、核分裂反応は地震直後に停止しており、問題は、崩壊熱(余熱のようなものです)が、十分除去できない状況にあって、放射性物質を完全に閉じ込められていないことです。放射性物質の飛散が考えられるシナリオは、ヨウ素のようなガス状のものが大量に放出されるか、微粒子となった固体放射性物質が爆風などで飛散する、ということで、その場合「30km圏内においては、人体に危険な放射線レベルとなる」というのが、『現時点での』『最悪のシナリオ』と、私は理解しています。パニックになることが一番危険ですので、できるだけ客観的な情報をもとに、冷静な判断、冷静な対応をしましょう。
今後のポイントは、
・崩壊熱を十分除去するための注水、と
・注水するために必要な格納容器内の減圧・使用済み燃料プールへの注水となります。圧力容器と、格納容器は、通常時は密閉性の高いものですが、ポンプの注水圧力よりも、中の圧力が下がらないと注水できないため、この密閉性を犠牲にして、弁を開けています。ここから出てくる蒸気が放射化しているため、周囲の放射線量が高くなっているのです。(2号機においては、格納容器の圧力を調整する、圧力抑制室の一部に破損が起きて、予定外に放射化した蒸気が出てきている可能性があります)放射線の強さは、その線源からの距離の二乗に反比例して弱まります。東京-福島が約250kmとすると、発電所から30kmの地点の約1.4%程度になります。繰り返しになりますが、東京で放射線を心配して、外出を控える必要は、今のところありません。現場では、不眠不休で作業員が「減圧」と「注水」のために自身の被曝を省みず、頑張ってくれていることを思うと、胸が痛くなります。。。自衛隊も含めて頑張って欲しいです」
by noz1969 | 2011-03-19 07:11 | 日記
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