国大20時間設計

横浜国大の伝統的行事、20時間設計が復活して数年が経っている。らしい。その審査に行ってきた。いままでこの催しに参加したことが無く今回が初参加である。以前から気にはなっていたのではあるのだが。一年生から大学院生までのエントリーがある。一年生、二年生は全員の参加、三年生の参加はデザインのコースを選択したもののみ、だから急に人数が少ない。それより上の4年、大学院学生の参加は任意とのことだ。学年横断的に参加を募り、教える側の関係者の多くがその審査に関与する仕組みは熱を帯びるものだ。成果は如何様であろうか。見たところ、一年生は未だというか、案の定といおうか方向が定まっていないように見える。二年生以降はどうすればいいのかが幾分わかった上でのプレゼンテーションがなんとなくできている。悪く言えば「色」がつき始めている。三年生以降はその傾向がより顕著である。なるほどデザインを選択、方向をはっきりさせた学生諸君の作品である。これらを見ることがなんとなく気恥ずかしい。既視感がある。多分今回の課題が「100人の住宅」という抽象的なテーマであることによるのでもあろう。教える側の嗜好と方向を反映している。そして今作られ注目されている建築とその根拠とされるものが学生の作品に大きな影を投げている。敷かれたレールが透けて見える。大人の思索が写し絵のようにそこにあるとも思える。教えることとはそうしたことをいう、という当たり前のことを思う。こちらがわが示すことが真剣で真っ当でなければならない、というまたもや当たり前のことをつくづく感じるのである。三年生の一人を「野沢賞」とした。「思いつき」が面白く、シンプルだが独創があり優れていると思った。100人の住人のひとりひとりはほかのすべての住民と挨拶をするか、される、というかかわりを持つ。そしてそれが彼らの住まいの所在する位置により序列的に少しずつ異なる、99人から挨拶をされる人から99人に挨拶をし続ける人までの序列、そのことが面白く思えた。
by noz1969 | 2010-12-02 19:53 | 日記
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